春風【春一番】春の風物詩を紹介していきます。
春風とは
春風【春一番】は春の風物詩です。
そろそろ春の息吹を感じる季節にはいりますね。
春風とは、暖かく穏やかで心地よい春に吹く風を言います。
そんな春風は、長く続かず、数日で収まりますが、今年の春風【春一番】が待ち遠しいこの頃です。
野山に咲く植物も、待っていたかのように、芽吹き始め、春風と共に、生命の息吹きを感じる季節到来です。
春風は、解放感を感じることができる心が晴れやかになる風です。
春一番とは
春一番とは、冬から春の移行期である、立春以降に初めて吹く強い南風をいいます。
気象庁では春一番を定義しています。
- 強い南寄りの風
- 最大風速が8m以上
- 最高気温が前日より高く日本海に低気圧
この3つの条件が揃うことで、春一番と観測されます。
南風は春の兆しですが、厳しい冬も終わり、季節の移り変わりを告げるように立春から春分に吹く風で、期間限定ですので、春一番が、必ず吹くわけではなく、吹かない年もあります。
二十四節気において春の始まりとされる日である2023年の立春は、2月4日です。春分が3月21日なので、この間に、春一番は吹くわけです。
まだまだ寒い日が続きますが、春一番が吹くのもそろそろではないでしょか。
春の訪れと共に、春一番が吹くと、とても心なごみ、あたたかな気持ちになりますね。
これからの時期は、春めいた青空を見たり、春めいた風が吹くとワクワクします。
なぜ吹くのか
なぜ吹くのでしょうか。不思議な現象ですが、春一番が吹くには、気圧が関係しています。
冬から春にかけて、日本海側に低気圧が発生することが増えてきます。
春一番は、春型の気圧配置になって吹く南風です。
風は、高い位置から低い位置に流れるので、春型の南風が、日本海の低気圧に吹き込むことで大気の圧力である気圧の変化に寄って発生します。
春一番が吹くと
寒い冬から、暖かい春の到来を告げてくれる南風です。
春一番が観測される季節にはいりました。
春の響きを感じさせてくれる優しいイメージの春一番ですが、リスクが発生する風でもあります。
春一番が吹くと、高い山の上から麓に向かって、熱く乾いた空気が流れ込むため、強い風が吹いたり、気温が急激に上昇したりします。気温が急激にあがるので、竜巻などの突風を伴い、海難事故や雪が降る地域では、雪崩を起こしたり、強風によって電車がストップしたりします。
フェーン現象で大火を引き起こす可能性もあるリスクのある春風でもあります。
春一番が吹くと、一時的に、気温があがりますが、冬の寒さがなくなるわけでなく、吹いた後に寒さが戻ることもあります。春一番が吹いたから、急に暖かな気候になるとは限らないのです。
発祥の地
冬から春の移行期である、春先に初めて吹く強い南風のことを、なぜ春一番というのでしょうか。
春一番の発祥の地は、長崎県の壱岐島です。
江戸時代、春先に吹く強い南風の影響で、長崎県の離島である壱岐島で、大勢の地元漁師が遭難したそうです。
長崎県壱岐市のフェリーターミナル・壱岐島の海の表玄関のひとつである郷ノ浦港(ごうのうらこう)には、昭和62年に海と共生する壱岐市で暮らす人々が自然の怖さを忘れないようにと、思いを込めて建てられた春一番の塔があり、現在は観光名所になっています。
この南風で、遭難された壱岐の漁師らが、春一番と警戒するようになって命名されたそうです。
春一番は、当時たくさんの犠牲者が出した壱岐が発祥の地となっており、今では、気象用語のひとつとなっています。
春二番とは
春一番の後に吹く、春一番と同等以上の風を春二番と言います。
気象庁が天気予報等で用いる気象用語ではないですが、
春一番が観測されると、その後に、春二番・春三番が、吹いたと聞いたことがありませんか。
春一番・春二番・春三番は、季語になっていますが、気象用語に使用されるのは、春一番のみです。
春一番は、春を告げる風
春の風物詩と言われる春一番は、春を告げる風
この時期に、風を意識して、街を歩いてみたら春一番を感じることができるかもしれません。
日本には四季がありますが、好き嫌いは別として、春夏秋冬の中で一番快適に過ごせるのは春ではないでしょうか。
花粉症は、つらいですが。
春風が吹き、雪が解けてうららかな季節になれば、寒い冬が苦手だった方もポカポカ陽気の心地よいアウトドアシーズンの始まりです。卒業式・入社式・入学式と様々なイベントもあり、外出を楽しみたくなる季節でもあります。
春はすぐそこですよ。
まとめ
春風【春一番】春の風物詩はいかがでしたか。春の訪れ、冬の終わり、移りゆく季節の中で、時の流れを感じる季節に入りました。春一番が観測されるのも近いのではないでしょうか。今年も素敵な春を迎える準備をして、新しいスタートラインに立ちましょう。