【アプトの道】めがね橋碓氷峠の廃線ハイキングコースを紹介していきます。
アプトの道とは
アプトの道とは群馬県と長野県の県境である群馬県安中市の旧碓氷峠に位置する旧信越本線【日本初のアプト式鉄道】の廃線路です。
江戸時代に、碓氷峠を超える鉄道であった横川駅-軽井沢駅区間を運行してた碓氷線の廃線路を、アプトの道と呼び「廃線ウォーク」と親しまれ人気の廃線ハイキングコースになっています。
アプトの道と寄り添うように、霧積川・碓氷川が流れています。アプトの道の折り返し地点になっている旧熊ノ平駅の北側の霧積川の水源地である霧積川上流ダムの奥の霧積川上流には、秘湯である霧積温泉が位置しています。めがね橋の北奥には、霧積湖が位置しています。
ヘリテージングが魅力
アプトの道は、ヘリテージングを楽しむことができる廃線路でもあります。
ヘリテージングとは明治から大正、昭和初期に至るまでの、戦前の日本の近代遺産を楽しむレジャーのことです。
碓氷峠を運行していた碓氷線の当時の面影を残す廃線路を歩きながら、さまざまな鉄道遺産や歴史に触れることが出来る魅力ある道です。
【アプトの道】めがね橋碓氷峠の廃線ハイキングコース
上信越自動車道の松井田妙義インターより車で約10分程・JR信越本線横川駅から歩いて2分程の位置の群馬県安中市松井田町横川に「碓氷峠鉄道文化むら」があります。鉄道文化むらの西側が、ウオーキングトレイル・アプトの道の起点で、ハイキングのスタート地点です。
【アプトの道】は約13キロ4時間程の廃線を歩くハイキング
アプトの道の廃線ハイキングコースは、一般的に約13キロ4時間のコースタイムと言われています。
自分のペースで、無理なく自然や歴史を楽しみながら楽しんでハイキングをするのがおススメです。
恋人同士、ファミリーでも、ソロでもヘリテージングを楽しんで廃線路を歩くことが出来ます。
群馬県安中市の碓氷峠鉄道文化むら(横川駅西側)からスタートしていきます。アプトの道の起点であるスタート地点には、峠路探索の案内看板が立てられています。
碓氷峠の鉄道遺産を見ながら、アプトの道を廃線ウオーキングをしていきます。
初めてアプトの道を廃線ウオーキングしたときは、廃線路を歩くとは、なんてロマンティックなんでしょうと、興味深くキョロキョロしながら歩いたものでした。
廃線路を歩くアプトの道には、当時の碓氷線の面影を残す貴重な様々なものが残されています。
汽笛の音が聞こえてきそうなそんな素敵な廃線路です。
スタート地点の横川駅に隣接した鉄道文化むらは、鉄道テーマパークです。鉄道ファンにはたまらない貴重な車両が見られます。
アプトの道とアトラクションハイキング
鉄道文化むらの西側にあるアプトの道起点から、2.6キロ程のアプトの道区間を「碓氷峠のトロッコ列車シェルパくん」でトロッコに乗って峠の湯まで行くこともできます。アプトの道では、トロッコとハイキングをセットで楽しむことができるアトラクションハイキングも、ひとつの魅力です。
トロッコ運行は、アプトの道の起点から峠の駅が終点です。とうげのゆ駅には、自動販売機やすぐ前にはトイレが設置されています。
アプトの道のとうげのゆの駅を降りれば、目の前がアプトの道です。そこからハイキングを始めることが出来ます。
アプトの道ハイキング
【日本初のアプト式鉄道】廃線路アプトの道を、起点から終点地(折り返し地点)の熊ノ平駅跡までハイキングしていきます。
鉄道文化むら西側の起点からハイキングスタートをすると、最初に安中観光案内所が右側に見えてきます。
案内所を過ぎると、すぐに碓氷関所跡の分岐点です。分岐点には、招魂碑が建てられています。当時碓氷アプト式鉄道の建設時に、多数の犠牲者があったと言われており、慰霊のため建設されたそうです。
又江戸幕府によって設置された碓氷関所の跡地は、群馬県指定文化財に指定されています。
関所跡を過ぎてしばらく廃線路を歩いていくと旧丸山変電所が見えてきます。
旧丸山変電所
アプトの道の旧丸山変電所では、異国的雰囲気が漂います。素敵な赤いレンガ造りの旧丸山変電所の建物の窓から中を覗いてみたくなります。
明治45年に建設された旧丸山変電所の純煉瓦造の建物が碓氷鉄道の歴史を感じさせてくれます。
又旧丸山変電所東側にはコスモス畑があり、コスモスの咲く季節は、旧丸山変電所の周りをコスモスが彩り四季折々のアプトの道の風景を楽しませてくれます。
この辺りは、野生のお猿さんが多い場所でもあります。
旧丸山変電所から峠の湯へと、平坦な廃線路を歩いていきます。
峠の湯を過ぎると、緩やかな山道の斜面の廃線路をハイキングしていきます。
アプトの道【10本のトンネル】
アプトの道では、めがね橋まで5本のトンネル、めがね橋から熊ノ平(終点)まで、合計10本のトンネルをくぐり抜けていきます。廃線路のトンネルを潜りながら歩いていくのも、アプトの道の魅力のひとつです。
最初に、潜るトンネルは第一号トンネルです。
2号トンネルを潜ると、左側に碓氷湖が見えてきます。
アプトの道中尾小屋では、碓氷湖を見ながら休憩もできますよ。
夏でもひんやりとした空気に包まれたトンネル内には、照明がついており、薄暗いトンネル内の灯りが歩く人々を優しく照らします。
トンネル内照明は午後6時に消灯します。
アプトの道は、旧信越本線【日本初のアプト式鉄道】廃線跡に残されている10本のトンネルを終点の熊ノ平駅跡まで潜っていきます。
緩やかな斜面の廃線路を歩くハイキング
鳥のさえずりが聞こえマイナスイオン溢れる山麓の自然の中を森林浴しながら、時折射す木漏れ日や爽やかな風がとても心地良いハイキングです。
アプトの道の廃線ウオーキングは、時代の流れを肌で感じさせてくれる風景を見ながら緩やかな斜面と廃線の設備された歴史を歩く遊歩道のハイキングです。
アプトの道は碓氷線の歴史を実感することができるハイキング
アプトの終着地点の熊ノ平駅跡には、熊ノ平殉難碑や碓日嶺鐡道碑(うすひのみねてつどうのひ)が残されており、当時の過酷さを物語っています。碓氷峠を碓日嶺と言っていた碓氷線当時の犠牲者の碑が建てられています。横川から軽井沢間を結んだ碓氷線には、現在も多くの遺産が残されております。
碓氷線廃線路の歴史を実感できる【アプトの道】めがね橋碓氷峠の廃線ハイキングコースです。
アプトの道【めがね橋】
アプトの道には、碓氷湖を過ぎた、第5号トンネルをくぐると、碓氷川にかかる碓氷第三橋梁(うすいだいさんきょうりょう)通称「めがね橋」(長さ91メートル・高さ31メートル)があります。
めがね橋は、アプトの道の象徴
めがね橋は、アプトの道のシンボルでもあり、 国指定重要文化財で日本の橋100選にも選定されています。
アプトの道では、この赤煉瓦4連式アーチ橋めがね橋を渡っていきます。
四季折々の美しい自然の紅葉や新緑を、めがね橋から見る風景には心癒されます。
めがね橋だけを見るのであれば、碓氷峠のめがね橋駐車場に車を止めて、5分程下れば、碓氷峠から見上げることができます。
めがね橋「碓氷第三橋梁」を渡ると、その先にも国指定重要文化財である碓氷第四橋梁があります。この碓氷第四橋梁も渡って終点地の熊ノ平駅跡を目指していきます。
めがね橋駐車場
めがね橋の下には、めがね橋に登ることが出来る道と階段があり、駐車場に車を止めて、碓氷峠からめがね橋の上に登ることもできます。
とてもお洒落な明治時代に作られた鉄道橋の赤レンガアーチは素敵な光景です。
明治時代に、このような素敵なデザインで建築されたアーチ式鉄道橋には、ロマンを感じます。
旧碓氷線の廃線路であるアプトの道には、めがね橋をはじめ、様々な国重要文化財があります。
碓氷湖
アプトの道の廃線ウオーキングでは、中尾川と碓氷川の合流点を堰き止めて造った坂本ダムの人工湖である碓氷湖の四季折々の美しい景観を見ることが出来ます。アプトの道から眺める碓氷湖にかかる赤い橋の夢のせ橋も絶景です。
又碓氷湖を、経由するのもアプトの道を楽しむ魅力的ハイキングです。碓氷湖にかかる2つの赤い橋・夢のせ橋とほほえみ橋は渡ることが出来ます。アプトの道から眺めるだけではなく、是非大自然にかかる2つの橋を、渡ってみてください。
アプトの道から見る碓氷湖は、四季折々の絶景
春には新緑、秋には紅葉、冬には雪化粧を楽しませてくれます。
碓氷湖畔には約20分程で一周できる約1.2キロの遊歩道があり、中尾川と碓氷湖に映し出された美しい湖面を見ながら遊歩道を歩くこともできます。
アプトの道では、碓氷湖を過ぎると、碓氷川を渡り、中尾川に沿うように、終点地である旧熊ノ平駅まで廃線路をハイキングしていきます。
アプトの道【峠の湯】
アプトの道の廃線ハイキングコースには、日帰りの温泉施設【峠の湯】があります。
アプトの道癒しのスポット
霧積川橋簗・線路の下をくぐると峠の湯です。
廃線ウオーキング後には、天然温泉・峠の湯で、疲れた体を癒すことも出来ます。
家族や仲間とゆっくりと入れるお部屋付き3つの家族風呂もあります。
◇【洋風大浴場】霧積の山々を眺めながら入れる【霧積】露天風呂には3つの壺風呂
◇【和風大浴場】上毛三山である妙義山の裏妙義を眺めながら入れる【妙義】露天風呂にはエアーレスジェットバス
二つのお風呂は、ローテンションによって男女変わります。お山を見ながら、自然に包まれて入る露天風呂は、気持ち良いですよね。両方のお風呂には、サウナ好きにはたまらないサウナも完備してあります。
峠の湯でお食事もできます。
カフェ【アプトの道】寄り道地点
【アプトの道】には、カフェ「アプトの道」休憩ポイントもあります。
素敵な寄り道地点です。
のんびりと寄り道したり、小さなお子様も家族でリラックスして楽しむことができるハイキングコースでもあります。
軽食やソフトドリンクや生ビールまであります。
めがね橋をイメージした赤いレンガの外観は、お洒落です。
旧中山道
アプトの道から峠の湯を過ぎて、第一トンネルを潜ると旧中山道へ入ることが出来る道が繋がっています。日本の道百選である旧中山道を歩き、歴史を感じながらの刎石山(はねいしやま)も登山することもできます。
安政遠足(あんせいとおあし)侍マラソンでもご存じの方もいるかと思いますが、日本マラソンの起源とされる地です。気温が高くなると山ビルがでるので注意してくださいね。
アプトの道【アレンジコース】
アプトの道は、旧中山道とも繋がっており、標高1200メートルの群馬県・上州と長野県・信州の県境に鎮座している熊野神社に続いています。
旧碓氷峠に鎮座する標高1200メートルに位置する熊野神社の境内からは群馬県高崎市や前橋市の町並みが一望できます。
旧中山道の碓氷峠の頂上にある神社ですので、是非機会があったら、刎石山(はねいしやま)から旧中山道を歩き、熊野神社までハイキングしてみてください。
アプトの道アレンジコースも魅力的
階段を登って門を入ると、左側に長野県側の熊野皇大神社、右側が群馬県側の碓氷峠・熊野神社になっています。
県境に2つの神社が鎮座されているのは、日本でも珍しいですね。
県境にまたがる2つの神社は、それぞれで参拝の方法が違うようです。
境内にはパワースポットと言われている御神木、樹齢850年以上の科の木(しなの木)があります。
そして碓氷峠名物のちから餅を食べて元気と栄養補給。
自分に合った歩き方で、歴史ある碓氷峠周辺を、探索してみるのもおススメです。
素敵な発見ができて、たくさんのパワーをもらえますよ。
是非【アプトの道】めがね橋碓氷峠の廃線ハイキングコースをアレンジしてみてください。
まとめ
【アプトの道】めがね橋碓氷峠の廃線ハイキングコースはいかがでしたか。
碓氷峠【アプトの道】は、歴史を感じながら大自然の中を歩くことができるとても魅力的なハイキングコースです。大自然の中で廃線を歩きながら、気持ち良い風を感じることが出来ます。アプトの道の周辺にも様々なハイキングコースがありますので、是非色々な道を歩いてみてくださいね。