碧岩・大岩【西上州の山】群馬
今回は、群馬県南牧村に位置する岩峰【碧岩・大岩】(みどりいわ・おおいわ)西上州の岩峰のひとつを紹介します。2つの岩峰が、見事に連なり険しい岩峰作り出す南牧村秘境の地にある大自然の岩山です。
碧岩・大岩【西上州の山】群馬
南牧村の碧岩・大岩【西上州の山】クライミング好きな方や岩峰に慣れてる方におススメのお山です。わたしの大好きなお山のひとつです。群馬の西上州の南牧村大自然の中にそびえたつ岩峰です。下仁田インターチェンジから「上州やまびこ街道」を抜けてそのまま93号線を南牧村方面へ走り、南牧村郵便局を過ぎ、上野村の分岐を過ぎて、南牧村中学校周辺からまっすぐ前方を見ると遠く正面に2つ見える岩峰が碧岩と大岩です。
2つの岩峰の左側に位置するマッターホルンのように見える山が大岩です。その右側に槍を突き上げているように見える尖った岩峰が碧岩です。
西上州には、クライミングが出来るお山がたくさんあります。西上州でも奥地にある南牧村碧岩・大岩はとてもバラエティーに溢れています。
三段の滝
南牧村自然公園の6キロ手前に碧岩を源流にする「三段の滝」があります。南牧村の三名爆のひとつ三段の滝は、落差50メートルの碧岩の源流から流れている滝です。
三段になっている岩肌からとても静かに清らかに流れています。厳冬期の気温に寄って、碧岩から流れる沢の水は、あちらこちらで氷結します。三段の滝は氷結して、アイスクライミングも楽しむことが出来ます。気温が低いと低質のアイスになってしまいますが、発達していれば初心者の方でも練習するのには良い環境になります。
碧岩・大岩は三段の滝から入ります。
三段の滝から先が碧岩・大岩への登山道入口になっています。
三段の滝(碧岩・大岩登山口)
碧岩大岩の登山道へのアクセスを紹介していきます。
登山道に入るには「三段の滝」を目指していきます。下仁田方面から県道93号線を、南牧村羽沢勧能に向かって行きます。
南牧村羽沢勧能に入ると、県道93号線下仁田臼田線から県道108号線への分岐がでてきます。
93号線から108号線下仁田佐久穂線に、勧能大橋を渡らないでそのまま熊倉方面に直進で入っていきます。県道108号線から熊倉川沿いに走り、南牧村自然公園(キャンプ場)方面に向かいます。
108号線を進んでいくと、南牧川の支流・熊倉川にかかる「居合沢橋」「三段の滝橋」「八幡橋」と3つの橋があります。中間にかかっている橋の「三段の滝橋」を渡ると、碧岩大岩への登山道へ入る三段の滝遊歩道入口があります。一番近くのバス停は「勧能」で、バス停から三段の滝の遊歩道入口まで徒歩20~30分程です。
三段の滝入口には小さな砂利の駐車場(5台程駐車可能)があります。トイレはありますが冬季期間は閉鎖します。冬季閉鎖中は、1キロ先にある勧能バス停のトイレのみ使用可能です。
碧岩と大岩の登山道へは、南牧村の三段の滝遊歩道から入っていきます。
駐車場にあるトイレの右脇から2分程歩くと階段がありますので、階段を登り三段の滝遊歩道に入ります。
三段の滝の入口から、三段の滝を目指していきます。三段の滝までは、居合沢に遡って遊歩道があります。遊歩道を1キロ程(30~40分程)歩いて行きます。三段の滝までは緩やかな斜面ですが、木橋を歩いたり小さな鉄ハシゴを登ったり、居合沢を渡ったり、悪路や災害箇所もあります。
三段の滝遊歩道には、小さな無名の滝が数か所あります。とても秘境感ある滝があり、一本丸太があったりしますが、渡らなくても三段の滝には行くことが出来るので、安定せず崩れたりしますので、近づかない方が良いです。
碧岩大岩ルート入口
三段の滝に到着したらここから碧岩・大岩を目指していきます。三段の滝には入口になる目印や看板はありません。
三段の滝の右方向から、急斜面を回り込んでいきます。三段の滝からの急斜面には、補助ロープがある箇所もありますが、その時の自然状況で、足場をしっかり確認しながら、登りやすい斜面を登った方が楽に登れる箇所もあります。
登山道は不明なところ多いです。踏み後もない場所もあります。尾根に登りあげるまで、急斜面の中砂滑りする箇所もあります。
大自然は毎日状況が変化します。群馬の西上州でもこの辺りは、自然災害が多い場所でもあります。ピンクテープが数か所ありますが、信用出来ない箇所もあるのでしっかり今の現場の状況確認してくださいね。
【三段の滝】碧岩・大岩登山道入口
三段の滝の右側の斜面から登り上げていきます。前日悪天候や雨が降ったりしてると悪路の多い砂滑りしやすい斜面になっており特に荒れています。季節に寄っては藪漕ぎもあります。三段の滝から登り上げて尾根の途中の登山道の分岐には案内看板がありますが、山頂に行くにつれてほとんど目印はありません。ルートや季節に寄っては、腰までの落ち葉や枯葉の中を落葉ラッセルしないと歩けないような場所もあります。
三段の滝を登り上げてしばらくいくと大岩碧岩への道しるべがあります。
碧岩・大岩へは左に巻いていきますが、周辺にはククリ岩(栗木立)や二子岩や鷹ノ巣岩がありルートファインディングやバリエーションルートが楽しめます。鷹ノ巣岩(タカノスイワ)は南尾根より北稜のほうが険しいです。鷹ノ巣岩のルート上には、春時期タイミングが合えばひとつばな(アカヤシオ)の群生地が多くピンク色の素晴らしい岩肌を見ることが出来ます。
クライミング好きな方には碧岩西稜から入るルートも楽しめると思います。又大岩と碧岩の西方向には、のこぎり岩があり西上州の険しい独特の岩山が集まっています。現在のこぎり岩へは、自然災害で道が破壊されています。夏場は藪漕ぎが多くマムシがとても多いお山です。
碧岩大岩も色々なルートがありますので、西上州の個性溢れる岩峰で素晴らしい感動に包まれてください。西上州は、自然災害が多い地域でもあります。毎日変化する自然状況は、どんな状況であるか登ってみないとわかりません。悪天候が続くと、破壊される箇所も多くなります。
大岩(おおいわ)
大岩は標高1133メートルの岩峰です。
私は、最初にいつも大岩から岩峰を登ります。急斜面から尾根に入り進んで行くと碧岩が左手に出てきます。尾根からの景色はあまり良くありませんが進んでいくと碧岩と大岩の分岐点がでてきます。尾根をダウンして左方面に行くと碧岩へのルートです。
そのまま進むと大岩へのルートです。尾根をアップダウンしながら進んでいくと前方に大岩が見えてきます。
大岩岩稜帯を渡り大岩ピークへ目指していきます。大岩の岩稜帯に入ったら、基本技術で左から岩稜帯に入り登り上げていきます。
広大な空の下岩稜帯を渡りながら、背後には空へ突き上げている迫力ある碧岩を見ることが出来ます。上信国境の山並みもとても綺麗です。
大岩は、フリークライミングで登ることができます。手足の4点がいずれも岩をとらえた状態【三点確保】【三点支持】基本技術で渡っていきます。 不安定な岩場や落石も多いです。注意してくださいね。岩場をトラバースする箇所もあります。しっかりと安全確保をしながら登ってくださいね。
大岩を登り上げたら、大岩のピークまで痩せ尾根が続いている岩稜帯をルートファインディングで渡っていきます。
碧岩(みどりいわ)
碧岩は標高1125メートルの岩峰です。
登山道を登って尾根を進んでいくと、左側に迫力ある岩峰が見えてきます。
碧岩は、岩峰を登るのに、ロープが碧岩の岩肌に備え付けられてますが、危険ですので朽ちているか確認してくださいね。ホールドを確認しながらザイル使用でも安全確保できると思います。垂直に近い岩肌を登る場面もあります。碧岩の岩峰の足場が安定しない岩場の砂崩や落石もあります。
碧岩のピークまで、岩峰を登っていきます。
とても迫力ある岩峰です。碧岩の尖った鋭い山頂へ登りながら見渡す景色、岩場のピークからも天空の絶景です。
碧岩のピークからの眺めは、四季折々の絶景を見せてくれます。「天空の城あけまる」になりそうです。碧岩の山頂には、愛らしい手作り山頂標識もありますよ。
碧岩・大岩からの絶景
岩山の魅力は、景色が素晴らしいことです。
碧岩山頂からは、とても山々の美しい景色が広がります。浅間山も見ることができます。広大な空の下の岩山からは、360度の展望が広がります。西上州の最大の魅力のパノラマ絶景を見られることです。
冬季は碧岩から見る雪景色の浅間山もとても魅力的な表情を見せてくれます。碧岩から見る雪景色もとても綺麗です。秋には紅葉そして春にはひとつばな(アカヤシオ)咲き乱れ、春夏秋冬と険しさと厳しさの中に優しさを見せてくれる西上州の碧岩・大岩です。
険しい岩場を登りながら眺める碧岩・大岩からの景色はとても雄大な景色です。
碧岩も大岩山頂は、岩山のピークなので狭いです。天空の岩山そんなイメージの山頂です。風がある日は風にあおられるほど突風が吹きます。山頂からは大岩より碧岩のほうが景色は良いと思います。岩稜帯を渡っているときの景色は絶景です。奥秩父山魂の両神山や西上州の山並みが一望できます。迫力ある立岩の険しい岩峰がドーンと近くに立ちはだかる姿にも感動します。日常でも見ることができない非現実な世界です。
碧岩と大岩の岩峰のピークに立つと、360度広がる青空を掌で掴めそうなそんな思いにさせてくれる岩峰です。
まとめ
碧岩・大岩【西上州の山】群馬はいかがでしたか。
群馬県の西に位置する西上州は、碧岩・大岩をはじめ岩峰の宝庫です。群馬でも冬季は比較的積雪も少ない場所です。たくさんの岩峰があります。クライミングやチムニーや岩稜帯を歩くのが好きな岩峰のベテランの方におススメです。ある程度の技術が必要です。滑落事故が多いお山でもあるので注意してくださいね。今年も滑落事故が発生しています。大自然は偉大で素晴らしいです。