高岩【西上州の山】群馬
群馬県安中市に位置する標高1084メートルの大展望の岩峰である奥妙義のひとつである高岩を紹介します。
高岩【西上州の山】群馬
西上州高岩は上信越自動車道・碓氷軽井沢インターチェンジの近くにそびえたつ群馬百名山である標高1084メートルの雄岳と雌岳の2つの岩峰を持つ双耳峰です。2つの岩峰山頂からは、大展望と高度感がとても魅力的な岩山です。又約30メートル程の三段チムニーのくさり場や15メートルルンゼなどがあります。高岩には、東尾根岩稜帯破線ルートもあります。
2つの岩峰を持つ双耳峰の高岩の岩峰は、左が雄岳そして右側が雌岳です。
高岩登山口
高岩登山口は恩賀高岩登山口と八風平登山口の2つがあります。
恩賀集落にある恩賀高岩登山口から入るのがおススメです。
恩賀高岩登山口
雄岳から入る【標高750メートル地点の恩賀高岩登山口】
上信越自動車道・碓軽井沢沢インターチェンジを降りたら交差点を県道92号線へ右折して数分走り恩賀高岩集落に向かいます。恩賀集落の奥に、恩賀高岩登山口があります。恩賀高岩登山口には駐車場はありません。。恩賀高岩登山口周辺は、春にはさくらはもちろんのこと、たくさんの花が彩ります。
恩賀集落に入ると前方に迫力ある高岩が見えてきます。恩賀集落の一般道路を進んでいくと左に高岩登山道入口があります。
高岩八風平登山口
雌岳から入る【標高860メートル地点の高岩八風平登山口】
八風平キャンプ場がある八風平の林道を進んだ先の高岩八風平登山口から入ります。
車2台程止めることが出来る小さなスペースがあります。登山口の脇に緊急待避所がありますが、駐停車厳禁です。
高岩八風平登山口から入る場合、高岩雌岳へは15メートル程のルンゼを登る形になります。
滑りやすく落石が多いルンゼです。恩賀高岩から入った場合はルンゼを降ります。2つある登山口のどちらから入るかに寄って、ルンゼを登るか降りるかの違いです。降りるのも登るのも滑りやすいルンゼです。
高岩
恩賀高岩登山口~雄岳~雄岳北峰~雌岳~東尾根(破線)~八風平登山口の縦走を紹介していきます。高岩からの大展望と絶景を堪能できる周回ルートです。東尾根の先端までのルートは破線です。下山する八風平登山口から恩賀高岩登山口までは、一般道路を歩き戻ります。
恩賀高岩から入り雑木林の登山道を進んでいきます。
登山道を進んでいくと右側に周光霊神の石碑があります。
その先には、高岩らしい巨石の中に、御獄大権現が祀られています。
御獄大権を過ぎたら高岩のコルまで登り上げていきます。高岩のコルの直下は急斜面のゴーロや不安定なガレ場が続きます。
高岩のコルに出たら左方面が雌岳、右方面が雄岳です。コルから雄岳を目指していきます。コルから斜面を登って行くと左側の岩場に、不動尊の石碑がでてきます。この不動尊をトラバースするように、窪んだ岩場をダウンして回り込んでいくと、高岩の核心である三段チムニーのくさり場が目の前に出てきます。
三段くさり場チムニー
高岩の雄岳の岩峰には約30メートル程の垂直に近い三段くさり場チムニーがあります。
三段チムニーの岩壁の隙間の中に入りクライミングして攀登していきます。
30メートル程の岩壁の三段チムニーを攀じ登っていきます。一段目、二段目、三段目とありますが三段目のチムニーの上部は、細くなっています。その隙間に入り込みホールドを探しながら攀じ登っていきます。垂直に近い岩壁を登るため、懸垂下降と腕力を必要とします。チムニー内はとても狭いので上部に近づくほど、体を動かすのが困難になっていきます。
三段くさり場チムニーでは、一段目、二段目において状況の中で、ホールドを確認しながら岩の隙間に入り込めますので、きつい場合は休憩も可能です。
チムニー内の岩壁リッジは、ごつごつしているのでホールドは見つけやすいですが、懸垂下降の腕力を必要とします。初めて高岩のチムニー内を登った時は、垂直状態のくさり場で、ごつごつしたリッジに体中ぶつけまくったのを思い出します。
三段チムニーは、出口はとても狭い岩壁になっています。この穴から全身を使いチムニー内から這い出ます。チムニー内から脱出したら右方向から斜面を登り、雄岳を目指していきます。
高岩雄岳
高岩雄岳山頂「標高1084メートル」からは、大展望です。360度のパノラマ絶景が広がります。
高岩雄岳山頂には、御獄の石碑があります。
高岩雄岳山頂からは、迫力ある高岩雌岳の岩峰の絶景を見ることが出来ます。
高岩山頂の雄岳の北側には、雄岳北峰のピークがあり摩利支天の石碑があります。
高岩雌岳
雄岳から雌岳を目指していきます。
雄岳から、三段くさり場チムニーを降り高岩コルへ向かいます。雌岳には3つのピークの岩峰があります。P3が雌岳山頂になります。P1とP3は特別な装備や技術がなくても登ることが出来るピークです。
雌岳P2は、クライミング装備と攀登技術を必要とする岩峰です。
雌岳の最初のピークP1からは、目の前に雄岳の展望が楽しめます。
高岩東尾根岩稜帯【破線ルート】
高岩東尾根は、雌岳P3を過ぎると、八風平登山口と高岩東尾根への分岐があります。破線ですので、道標や案内看板はありません。雌岳P3を過ぎたら、八風平登山口方面ではなく分岐を右方向へ向かい岩稜帯に入っていきます。
高岩雌岳P3(雌岳山頂)を過ぎて、破線ルートである岩稜帯からは素晴らしい絶景となっています。
高岩東尾根の先端まで続く切り立つナイフリッジの岩稜帯を渡っていきます。断崖絶壁の高岩の岩肌を近くに見ながら、パノラマビューです。最先端の東尾根の先は行き止まりになっていますので、渡ってきた岩稜帯を戻ります。
高岩東尾根の眼下には、松井田町の上信越道を見下ろし、西大星(にしおおほし)から烏帽子岩・妙義山魂最高峰の谷急山の大展望を楽しむことが出来ます。
高岩の奇石と奇峰
高岩の岩稜帯には、様々な奇石があり景観が楽しめます。雌岳(P3)の奇石には、岩穴から浅間山が見えるのぞき浅間があります。雌岳(P3)は、簡単に斜面を登ることが出来るので景観を楽しむことができます。
個性のある奇石岩峰は、西上州ならではですね。奥妙義の高岩も迫力満点の岩峰です。
高岩ルンゼ(15メートル)
高岩の雌岳から八風平登山口までの間には、15メートルルンゼがあります。ロープが備え付けられていますが、滑りやすく落石も多いルンゼです。
まとめ
高岩【西上州の山】群馬はいかがでしたか。
西上州高岩は、チムニー・ルンゼなどあります。双耳峰の2つの雄岳・雌岳の岩峰からは大展望のパノラマビューのお山です。岩場やクライミング好きな方にとてもおススメの岩峰です。高岩の岩稜帯を渡る破線ルートや雌岩P2もありますので、ベテランの方でも絶景を楽しめる岩峰です。