毛無岩【西上州の山】群馬
群馬県甘楽郡南牧村に位置する、毛無岩【西上州の山】群馬を紹介します。毛無岩の南西面の岩壁は、300メートルの切れ落ちている断崖絶壁の岩山です。毛無岩山頂からは、360度の絶景です。
毛無岩【西上州の山】群馬
西上州毛無岩(標高1300メートル)は、抜群の大展望の岩稜帯のトレイルがとても魅力的です。断崖絶壁をクライミングすることもできます。
毛無岩登山口
【毛無岩登山口までのアクセス】
毛無岩登山口は、西上州の立岩と大屋山の山間部に位置しています。登山口は南牧村星尾にあります。
93号線を、南牧村羽沢方面に南牧川に沿って遡ります。右側にある砥沢郵便局を過ぎて砥沢駐在所を過ぎます。しばらく走り、南牧村羽沢に入りますので羽沢橋を渡ります。
羽沢橋を渡ると羽沢羽根沢のバス停があり93号線と201号線の分岐地点です。南牧村資料館がありますので、ここを右折して93号線から201号線に入ります。
右折したら星尾川に沿って、星尾羽沢線を走ります。毛無岩登山口までの道のりの星尾川を遮る風景は四季折々の風景にとても癒され秋の紅葉はとても綺麗です。
しばらく行くと左側の高台に南牧村の仏教寺院「吉祥寺」が見えてきます。毛無岩のすぐ南西に位置する「立岩」の中腹にある威怒牟畿(いぬむぎ)不動の不動尊が境内にあります。
寺院を過ぎると、すぐカーブミラーがあり線ヶ滝方面との分岐があります(千ヶ滝方面への案内看板があります)
このカーブミラーを右方向に進んでいきます。線ヶ滝ではない方向にそのまま道場川に沿って遡っていきます。
舗装された坂道をしばらく進んでいくと前方上部に、毛無岩が見えてきます。そのまま上がっていくと道場川を渡る二股道になりますが、どちらから毛無岩登山口まで行くことが出来ます。両方とも道は細く急坂ですが、左方向から回りこむほうが行きやすいかもしれません。
左方向へは、道場川沿いから右方向へ回り込んでいきます。
どちらからの道からでも数分で、毛無岩登山口に着きます。
林道渡戸線・林道道場線
又自然災害で、通行止めになっていなければ、南牧村砥沢の砥沢神社の手前を93号線から大屋山麓林道渡戸線に入り、林道道場線へ大屋山や大岩碧岩やひとぼし山の西上州の景観を楽しみながら道場地区まで行くこともできます。毛無岩登山口の近道です。くねくねした林道の舗装された山道です。
トンネルをくぐって5分程で、毛無岩登山口があります。
毛無岩登山口「道場山神宮」
登山口入口には、赤い鳥居「道場山神宮」があります。平成23年に建て直され道場山神宮が毛無岩の登山口の目印になってます。境内には、赤い鳥居の奥に、三本の木が連なる神木である大きな杉の木があります。「縁結びの神」として祀られています。
毛無岩の登山前に、お参りする山の神様「道場山神宮」です。
奉納書
お願いすれば助けてくれる山神宮
一度悪いことをした人でも一度は助けてくれる山神宮
川に入る人山に入る人頼めば助けてくれる山神宮
毛無岩が聳え立つ星尾集落の氏神様で、山の神様と親しまれています。
こちらの「道場山神宮」の裏脇から入っていきます。手前からでも奥からでもどちらからでも登山道に入れます。河原を渡って進んでいきます。
車は道場山神宮の先の浄水場付近の路肩に、2、3台程止められる砂利のスペースがあります。その先は車道終点になっていますので、山道を奥まで行ってしまいますと道が細く泥濘もあり、戻ってくるのがとても困難になってしまいます。
毛無岩
毛無岩の登山ルートは、沢ルートと尾根ルートがあります。
沢ルート
登山口案内看板の先にある道場山神社の裏の坂道から降りていきます。
坂道から石がゴロゴロしている川床に降りまして河原を渡り前方に見えるお山から入山していきます。
尾根ルート
この尾根ルートは毛無岩・烏帽子直上クライミングのルートにもなっています。
尾根ルートは道場山神社手前の右側にある坂道から降りていきます。
坂道を降りたら、右方面の道場川にかかっている赤い鉄橋を渡っていきます。
毛無岩のトレイルの魅力
毛無岩のルートはどちらもとても魅力的なトレイルです。コルまでの登山道では、沢や急斜面の岩場やガレ場や雑林を登って行きます。
毛無岩のコル「東のコル」に出たら、左方面「西」に巻いていきます。右方面「東」に行くとトヤ山方面になります。
毛無岩のコルを過ぎますと景色を眺めることができる場所も出てきます。岩稜帯や岩場などの斜面を登って行く岩場の隙間からも様々な景色が見えます。急斜面の安定してない砂場や岩場を自力で、攀登する箇所もあります。
コルまでの登山道には、補助ロープが備え付けてありる箇所もあります。毛無岩山頂付近からは、補助ロープや補助器具は一切ありません。
コルから先の毛無岩の岩稜帯には、ほとんど目印はないので、岩稜帯を確認しながらルートファインディングして、ナイフリッジや岩稜帯をアップダウンしたり、トラバースをしたりしながら渡っていきます。山頂付近のトレイルの稜線には、砂崩れやすいリッジがあったりします。
毛無岩コルの途中には、岩場の隙間から入ることのできるエスケープルートもあります。コルの脇の岩稜から斜面を下り、毛無岩の登山道まで降りることができます。
毛無岩山頂
ナイフリッジの岩稜帯を、アップダウンしながら渡っていくと断崖絶壁の毛無岩のピークになります。
ナイフリッジの岩稜帯から毛無岩山頂が見えてきます。
尖った岩峰が視界に入ってきたら毛無岩ピークまでもう少しです。
毛無岩山頂からは360度の絶景が広がります。山頂は絶壁の岩場ですので細くて狭いです。山頂から繋がるその先の稜線上を北へ2分程の岩場にも、絶景ポイントがあります。
この岩場から先の稜線は、立岩の山々の岩峰に繋がっていきます。毛無岩周辺は、断崖絶壁の切れ落ちているナイフリッジ岩場なので、太陽の光や風などにあおられたり、ザレた岩場の箇所もあり足を滑らせないようにしてくださいね。毛無岩の断崖絶壁の岩場の山頂では腰を低くしたほうが安全確保できます。
眼下には、南牧村の最奥地に位置する星尾集落を見渡せます。星尾集落は、毛無岩の中山間地域に古民家が立ち並ぶ伝統ある南牧村の集落です。平地が少なく山の斜面に立つ南牧村星尾の歴史ある石垣は昔からの星尾集落の生活を守ってきました。毛無岩山麓には、星尾風穴の文化遺産もあります。
毛無岩の断崖絶壁の岩場から絶景です。西上州の岩山の独特の見事な景観です。近くにイデミ・荒船山・物語山・大屋山も見渡せ西上州の山並みを満喫できます。南方向には、両神山又北方面には八ヶ岳・浅間山も見られ、荒船山の東麓には、道平川ダム(荒船湖)も見下ろすことができます。
毛無岩へのアプローチやルート上から眺める立岩の景観も最大の魅力ポイントのひとつです。
毛無岩の断崖絶壁の山頂岩場には、山頂プレートがくくりつけられています。大声で叫びたくなってしまいほど解放感溢れる絶景の毛無岩山頂です。
毛無岩クライミング
毛無岩には、クライミングルートがあります。沢コースの東側にほぼ平行にある毛無岩へ尾根から入る尾根道ルートから入ります。毛無岩のスリル満点の「烏帽子岩直上」破線ルートの岩壁を登ります。尾根取付点~岩稜西面から毛無岩ピークを目指すこともできます。
毛無岩の断崖絶壁を登る毛無岩ダイレクトは、毛無岩の岩壁をピーク目指して直登りするというイメージです。
「道場山神宮」手前にある坂を降りて鉄板でかけられている「赤い橋」を渡っていきます。
こちらの赤い橋を渡って進んでいきます。山の斜面をしばらく歩いて行くと、赤いマーキングの石があります。毛無岩の尾根ルートには、マーキングされている目印が結構あります。又初夏はツツジが一面に咲きとても綺麗です。
沢沿いや急斜面などをしばらく歩いて行くと、ルンゼが出てきます。尾根取次点には、ケルンもありルンゼはわかりやすいと思います。冬場は取付点のルンゼから、毛無岩が見えます。毛無岩の岩壁は、こちらのルンゼから入っていきます。木を登り、毛無岩の岩場に入っていきます。
落ち葉のシーズンは、落ち葉に足を取られるのでとても体力消耗します。毛無岩の岩質はとてももろいです。
南牧村の奥地にある大自然の秘境地に聳え立つ毛無岩は、素晴らしい岩峰です。西上州の山々の魅力は偉大です。
まとめ
毛無岩【西上州の山】群馬はいかがでしたか。群馬県の西部にある西上州は、岩峰に囲まれています。ひとつひとつ個性溢れる岩峰が大自然の感動を教えてくれます。
毛無岩は滑落事故の多い岩山です。今年も数件の滑落事故が起きています。慎重に注意して楽しんでくださいね。前日雨の日や天候が悪いと、毛無岩に限らず岩場はとても滑ります。予期しない事故を防ぎ楽しく安全に登山できるよう天候の良い日をおススメします。